Bakery Design - パン屋の、パン屋による、パン屋のためのデザイン。 パン処 アン - Bakery Design
Bakery Design

WORKS


パン処 アン

愛知県/幸田町

 

山と海に抱かれた自然豊かな幸田町の、穏やかな時が流れる住宅街の一角。子どもたちの笑い声が響く、小学校へと続く細い坂道の途中に「パン処 un」はあります。

 

オーナーさまが両親と暮らした、思い出深い民家の一部を改装した店舗のコンセプトは“小京都”。格子をイメージした外装をはじめ、階段を上るアプローチには四角い行燈をレイアウトしました。玄関は、その狭さを逆手に取り、茶室を彷彿とさせる敷石など和のテイストで演出しています。

 

一方で、陽気で気さくなオーナーさまのキャラクターにふさわしく、敷居の低い、親しみ感のあるお店にしたいとの思いも散りばめています。

 

子どもから年配の方まで覚えやすい店名の「un」の着想は、あんこ好きというオーナーさまの素朴な一面から。店名を冠した看板商品の「un(あん)パン」も好評です。

 

また、フランス語で「one」を意味する「un」には、一つひとつ丁寧に愛情を込めて“オンリーワン”のパンを作りたいというオーナーさまの情熱を注入。カウンター横には、店名の「un」にかけて、「毎日がトレビun(あん)」の弾幕を掲げるなど、遊び心もプラスしました。

 

思い描くのは、いつか子どもたちが大人になった時、自分の子どもの手を引いて、母校の近くにあったパン屋さんを訪れる未来の一場面。「un」は町の愛おしい風景として、人々の記憶を更新しています。